張り込み日記1

以前、私の日記で自身の原付にイタズラをされたという内容を書いたことがあったことをみなさんはご存知だろうか?何度直しても、停める場所を変えてもタイヤをパンクさしてくる犯人に対して、言い様のない怒りを覚え、殺意まで抱いていた。私には心当たりがなかった。そんな恨まれるようなことはしていないつもりだ、なぜこんなことをする?こんなことをしてなんの利益がある?愉快犯なのか?
心当たりが無いとは言いつつも、何度かこの日記に登場している隣人が怪しいのは明らかだった。しかし相手は耳が聞こえないため、筆談での問い詰めになることを考えると詰問の厳しさは相当なものになると思われた。彼の気難しさから更なる身の危険が降りかかることを恐れ、何もできないでいた。
そんなある日、同じアパートに住んでいる山田さん(仮名、隣人とは別人)と廊下ですれ違ったため、挨拶がてら少し話をした。世間話をしていると、あることを思い出した。今年の春辺りだろうか?今日のように山田さんと談笑している時、山田さんはたしかこんなことを言っていた。
「この前よう、俺の自転車がパンクさせられたんだよ、ちゃんと自転車置き場に停めてたのにだよ?それが悪質なやり方でさあ、20箇所くらいチューブに穴開けられてたんだよ。」
・・・・・・あれ?あれあれ?これ、同一犯の匂いがプンプンしますけど?
つづく