連載小説「他人の感情をコントロールできる男」第1話

ある日、他人の感情をコントロールできる男に出会った。その男の瞳を凝視してみても、およそ感情と呼べるべきものは一切感じ取れず、俗に言う”死んだ魚の目”をしていた。話しかけてみても、一切返事を返してこないし、こちらに気付いてすらいないようにも思えた。耳が聞こえないのか?とも考えたが、自分のしたオナラには反応していた。目が見えないのかな?とも考えたが、電柱に止まっているカラスには物凄いガンを飛ばしていた。
                            つづく